| オープンソース?
コンピュータやソフトウェアが、社会にとってインフラ化している。社会基盤としてみんなが使うものである以上、インフラってのはあんまり突飛なものにはなれない。たとえば道路にいきなり「独自仕様!」とかいって変なでこぼこつけてもらっては困るわけだ。もちろん、多少の工夫の余地は残しておきたいんだけれど、でもいちばん核となるところでは、みんなが安心して使えるように、公開された基準にしたがってもらわないと困る。
さて、ある建物なりインフラなりが、決まった基準にしたがっているかどうかは、どうやって確認しようか。つくった人たちはちゃんと作りました、と言っても、国鉄のコンクリート落下事故みたいに、実はあらがあったりする。もっとみんながチェックしたほうが確実になるだろう。
エリック・レイモンドという人はこれを根拠に、ソフトはみんなソースコードとか中身を隠さず公開するようになる、と主張する。そのほうがみんなインフラとして安心できるから、みんなそっちにいくだろう、と。
「CYZO」1999年9月 山形浩生
エリックレイモンド「伽藍とバザール」
■ハッカー(hacker)とクラッカー(cracker)はちがう
Hack→鉈や斧やまさかりや山刀で切る裁ち落とすイメージ
「ハッカーは、正しいことを雑にやる。スーツどもは、まちがったことを綿密にやる」
crack→ものを割るときの擬音、ひび割れのイメージ
そこから派生し日本ではウェアーズ(Warez)をワレズと言う
■伽藍形式とバザール形式について
伽藍建設型開発モデル→FSF
バザール型開発モデル→Linux
▼リチャード・ストールマンによる60年代反体制的ともいえるフリーソフト運動(FSF,GNU,GPL)の「コピー自由,再配布自由、しかし私利私欲に走るな」に対しオープンソース運動は「コピー自由,再配布自由、儲けてよし」
▼オープンソース≒贈与経済 以前は、産業,企業と大学等研究機関との経済的結びつき(大学へ寄付→人材,技術が企業へ)で完結していたが、それが大衆化し、増加したハッカー,オタク等が情報をバラまく→情報に対して需要が増える→社会経済へ といった贈与経済が派生した
▼常に外界からフィードバック
▼リリースの間が短期間
▼好きなことをして認められたら誰しも盛上がる
▼リーヌスの法則「目玉の数さえ十分あれば、どんなバグも深刻ではない」
▼オタクの価値基準は経済基準ではない(ノウアスフィアの開墾で言及)
■吉田智子 ぬいぐるみによるOST(Open Source Toys)
▼概念 人形本体→OS 人形の服→アプリケーション 型紙→ソース(プログラムコード) 作り方→ドキュメント 改善提案→パッチ 手作り用キット→ディストリビューション
▼手順 型紙を作る→プログラミング言語でプログラムを書く 布を切って縫う→コンパイル 問題発生(部品が足りない等)→エラー (型紙の作り直しバグフィックス) 人形の完成→実行ファイルができる 人形で遊ぶ(着せ変え,ままごと等)→実行
1.その分野に長けている人の積極的な参加が必須
2.同じことに興味をもつ人々とモノを育てるのは楽しい
3.数々の改善提案(パッチ)をまとめる作業が重要
4.その分野の専門家以外の意見は貴重
5.出版物などで紹介されるバージョンがよりメジャーになる
6.賛同者は頼まれなくても自ら広報する
1から3が揃わないとプロジェクトの存続は難しい
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